【枕草子・原文】第241段 雪、高う降りて、 ou 10か月前 雪ゆき、高たかう降ふりて、今いまも、猶なほ、降ふるに、五ご位ゐも四し位ゐも、色いろ麗うるはしう、若わかやかなるが、上うへの衣きぬの色いろ、いと清きよらにて、革かはの帯おびのかたつきたるを、宿直とのゐ姿すがたに、ひきはこへて、紫むらさきの指さし貫ぬきも、雪ゆきに映はえて、濃こさ、増まさりたるを、衵あこめの、紅くれなゐならずは、おどろおどろしき山やま吹びききを出いだして、唐から傘かさをさしたるに、風かぜのいたく吹ふきて、横よこ様ざまに雪ゆきを吹ふき掛かくれば、少すこし傾かたぶきて、歩あゆみ来くる。深ふか沓ぐつ、半はう靴くわなどの際きはまで、雪ゆきのいと白しろく、掛かかりたるこそ、をかしけれ。 《ご案内》『枕草子・目次』のページはこちら!! 《メモ》古文の基本事項のページはこちら!!