【枕草子・原文】第110段 殿上より梅の花の ou 8か月前 殿上でんじやうより、梅むめの花はなの、皆みな、散ちりたるを、「此これは、如い何かに」と言いひたるに、唯ただ、(清少納言)「早はやく、落おちにけり」と答いらへたれば、其その詩を誦じゆじて、黒くろ戸どに、殿てん上じやう人びと、いと多おほく居ゐたるを、主う上への御お前まへ、聞きかせ御お座はしまして、(一条天皇)「良よろしき歌など、詠よみたらむよりも、斯かかる事ことは、増まさりたりかし。良よう、答いらへたり」と仰おはせらる。 ご案内》『枕草子・目次』のページはこちら!!