【枕草子・原文】第73段 喩無き物 ou 2年前 【第73段】喩無たとへなき物、夏なつと、冬ふゆと。夜よると、昼ひると。雨降あめふると、日照ひでると。若わかきと、老おひたると。人ひとの笑わらふと、腹立はらだつと。黒くろきと、白しろきと。思おもふと、憎にくむと。藍あいと、黄檗きはだと。雨あめと、霧きりと。同おなじ人ひとながらも、志こころざし、失うせぬるは、真まことに、有あらぬ人ひととぞ、覚おぼゆるかし。 《ご案内》『枕草子・目次』のページはこちら!!