原文で読むための枕草子

原文で読むための枕草子

【枕草子・原文】第二十九段 心悸する物

【第二十九段】心悸こころときめきする物もの、雀すずめの子こ飼がひ。児ちご、遊あそばする所ところの前まへ、渡わたりたる。良よき薫物たきもの、炷たきて、一ひと人り、臥ふしたる。唐から鏡かがみの、少すこし暗くらき、見みたる。良よき男をとこの、車く
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【枕草子・原文】第47段 木は(木々を眺める)

桂、五葉、柿、橘、そばの木、榊、楠の木、楓の木、翌檜、楰の木、樗の木、白樫、楪、柏木、棕櫚の木。 ・・・折に付けても、一節、哀れとも、をかしとも、聞き置きつる物のは、草も木も鳥・虫も、疎かにこそ、覚えね。
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【枕草子・原文】第204段 五月ばかり山里に歩く

【第204段】五月さつきばかり、山里やまざとに歩ありく、いみじく、をかし。沢水さはみづも、実げに、唯ただ、いと青あおく見みえ渡わたるに、上うへは、つれなく、草くさ、生おひ繁しげりたるを、長々ながながと、直様ただざまに行ゆけば、下したは、えな
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【枕草子・原文】第232段 女官どもの

【第232段】女官にようくわんどもの、髪上かみあげたる姿すがた。唐絵からえの、皮かはの帯おびの後うしろろ。聖ひじりの、振ふる舞まひ。 《ご案内》『枕草子・目次』のページはこちら!!
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【枕草子・原文】第231段 騒がしき物

【第231段】騒さわがしき物もの、走はしり火び。板屋いたの上うへにて、烏からすの、斎ときの生飯さば、食くふ。十八日とおかあまりようか、清水きよみづに、籠こもり合あひたる。暗くらう成なりて、未まだ、火ひも燈ともさぬ程ほどに、外々ほかほかより、
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【枕草子・原文】第230段 雲は

【第230段】雲くもは、白しろき。紫むらさき。黒くろき雲くも、哀あはれなり。風吹かぜふくく折をりの天雲あまぐも。明あけ離はなるる程ほどの、黒くろき雲くもの、漸やうやう、白しろく成なり行ゆくも、いと、をかし。「朝あさに去さる色いろ」とかや、詩

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