原文で読むための枕草子

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【枕草子・原文】第146段 故殿など御座しまさで

故こ殿とのなど、御お座はしまさで、世よの中なかに、事こと、出いで来き、物もの騒さわがしく成なりて、中み宮や、又また、内う裏ちにも入いらせ給たまはず、小こ二に条でうと言いふ所ところに、御お座はしますに、何なにとも無なく、うたて有ありしかば、久
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【枕草子・原文】第97段 内裏は五節の程こそ

内裏だいりは、五節ごせちの程ほどこそ、漫すずろに、ただならで、見みる人ひとも、をかしう、覚おぼゆれ。主との殿もり司づかさなどの、色いろ々いろの裂さい布でを、物もの忌いみの様やうにて、彩さい色しき、付つけたるなども、珍めづらしく見みゆ。清せい
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【枕草子・原文】第124段 正月に寺に籠もりたる

正月むつきに、寺てらに籠こもりたるは、いみじく寒さむく、雪ゆき勝がちに、氷こほりたるこそ、をかしけれ。雨あめなどの、降ふりぬべき気け色しきなるは、いと悪わろし。初瀬はつせなどに詣まうでて、局つぼねなどする程ほどは、呉くれ端はしの許もとに、車
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【枕草子・原文】第260段 関白殿、二月十日の程に

関白殿くわんぱくどの、二月きさらぎ十日とをかの程ほどに、法ほ輿ご院いんの積しやく善ぜん寺じと言いふ御み堂どうにて、一いつ切さい経きやう供く養やうせさせ給たまふ。女によう院ゐん、中宮みやの御お前まへも御お座はしますべければ、二月きさらぎ朔日つ
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【枕草子・原文】第257段 人の顔に、取り分きて

人ひとの顔かほに、取とり分わきて、良よしと見みゆる所ところは、度たび毎ごとに見みれども、「あな、をかし」「珍めづらし」とこそ、覚おぼゆれ。絵ゑなどは、数あま多た度たび、見みれば、目めも、立たたずかし。近ちかう立たてる屏びやう風ぶの絵ゑなどは
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【枕草子・原文】第256段 人の上、言ふを、

人ひとの上うへ、言いふを、腹はら立だつ人ひとこそ、いと理わり無なけれ。如い何かでかは、有あらむ。我わが身みを差さし置おきて、然さばかり、もどかしく、言いはまほしき物ものやは有ある。然されど、怪けしからぬ様やうにも、有あり。又また、自おのづか

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