原文で読むための枕草子

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【枕草子・原文】第254段 男こそ猶いと有り難く

男をとここそ、猶なほ、いと有ありり難がたく、怪あやしき心ここ地ちしたる物ものは有あれ。いと清きよ気げなる人ひとを捨すてて、憎にく気げなる人ひとを持もたるも、怪あやしかし。公おほやけ所どころに、入いり立たちする男をとこ、家いへの子こなどは、有
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【枕草子・原文】第253段 世の中に、猶

世よの中なかに、猶なほ、いと心こころ憂うき物ものは、人ひとに、憎にくまれむ事ことこそ、有あるべけれ。誰たれてふ物もの狂ぐるひか、我われ、人ひとに、然さ、思おもはれむ、とは思おもはむ。然されど、自し然ぜんに、宮みや仕づかへ所どころにも、親おや
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【枕草子・原文】第250段 迫めて、恐ろしき物

迫せめて、恐おそろしき物もの夜よる鳴なる雷かみ。近ちかき隣となりに、盗ぬす人びとの、入いりたる。我わが住すむ所ところに、入いりたるは、唯ただ、物ものも覚おぼえねば、何なにとも知しらず。 《ご案内》『枕草子・目次』のページはこちら!!
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【枕草子・原文】第246段 賀茂へ詣づる道に、

賀茂かもへ詣まうづる道みちに、女をんなどもの、新あたらしき折を敷しきの様ようなる物ものを、笠かさに着きて、いと多おほく、立たてりて、歌うたを歌うたひ、起おき伏ふす様やうに見みえて、唯ただ、何なにすとも無なく、後うしろ様ざまに行ゆくは、如い何
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【枕草子・原文】第247段 鶯に郭公は劣れる

「鶯うぐひすに郭公ほととぎすは劣おとれる」と言いふ人ひとこそ、いと辛つらう、憎にくけれ。鶯うぐひすは、夜よる鳴なかぬ。いと悪わろし。全すべて、夜よる鳴なく物ものは、めでたし。児ちごどもぞは、めでたからぬ。 《ご案内》『枕草子・目次』のページ
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【枕草子・原文】第288段 家、広く、清気にて、

家いへ、広ひろく、清きよ気げにて、親しん族ぞくは、更さらなり、唯ただ、打うち語かたらひなどする人ひとには、宮みや仕づかへ人びと、片かたつ方かたに据すゑてこそ有あらまほしけれ。然さるべき折をりは、一ひと所ところに集あつまり居ゐて、物もの語がた

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