原文で読むための枕草子 【枕草子・原文】第286段 十二月二十四日 十二月しはす二十四日はつかあまりよか、中宮みやの御仏名ぶつみやうの、初夜そやの御導師だうし、聞ききて、出いづる人ひとは、夜よ中なかも、過すぎぬらむかし。里さとへも出いで、若もしは、忍しのびたる所ところへも、夜よるの程ほど、出いでるにも有あれ 原文で読むための枕草子
原文で読むための枕草子 【枕草子・原文】第285段 清水に籠りたる頃 清水きよみづに籠こもりたる頃ころ、蜩ひぐらしの、いみじう鳴なくを、哀あはれと聞きくに、態わざと、御使つかひして、宣のたまはせたりし、唐からの紙かみの、赤あかみたるに、 (中宮定子)「山近やまちかき入相いりあひの鐘かねの声毎こゑごとに 恋こふ 原文で読むための枕草子
原文で読むための枕草子 【枕草子・原文】第259段 御前に人々数多 御前に、人々ひとびと、数多あまた、物もの、仰おはせらるる序ついでなどにも、(清少納言)「世よの中なかの、腹はら立だたしう、難むつしう、片かた時とき、有あるべき心ここ地ちもせで、何処いづちも、何処いづちも、行いき失うせなばやと思おもうに、ただ 原文で読むための枕草子
原文で読むための枕草子 【枕草子・原文】第226段 降る物は、 降ふるる物ものは、雪ゆき、霰あられ。霰あられは、憎にくけれど、雪ゆきの、真白ましろにて、交まじりたる、をかし。雪ゆきは、檜皮葺ひはだぶき、いと、めでたし。少すこし消きえ方かたに成なりたる程ほど、又また、いと多おおうは降ふらぬが、瓦かはらの目 原文で読むための枕草子