原文で読むための枕草子

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【枕草子・原文】第136段 頭の弁の御許より

「頭とうの弁べんの御許もとより」とて、主殿司とのもりづかさ、絵ゑなど様やうなる物ものを、白しろき色しき紙しに包つつみて、梅うめの花はなの、いみじく咲さきたるに付つけて、持もて来きたる。「絵ゑにや、有あらん」と、急いそぎ、取とり入いれて、見み
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【枕草子・原文】第162段 羨ましき物

羨うらやましき物もの、経きやうなど習ならひて、いみじく、たどたどしくて、忘わすれがちにて、返かへす返がへす、同おなじ所ところを誦よむに、法ほふ師しは、理ことわり、男をとこも女をんなも、くるくると、易やすらかに誦よみたるこそ、「彼あれが様よう
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【枕草子・原文】第152段 汚気なる物

汚気きたなげなる物もの、鼠ねずみの住処すみか。早朝つとめて、手て、遅おそく洗あらふ人。白しろき吐鼻つきはな。雀すずめの子こ。暑あつき程ほどに久ひさしく湯ゆ浴あみぬ。衣きぬの萎なえたるは、何いづれも何いづれも、汚きたな気げなる中なかに、練色ね
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【枕草子・原文】第151段 清よしと見ゆるも物

清きよしと見みゆる物もの、土器かはらけ。新あたらしき金椀かなまり。畳たたみに刺さす薦こも。水みづを、物に入いるる透すき影かげ。新あたらしき細ほそ櫃ひつ。 《ご案内》『枕草子・目次』のページはこちら!!
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【枕草子・原文】第150段 恐ろしき物、

恐おそろしき物もの、橡つるばみの笠かさ。焼やけたる所ところ。水みず蕗ぶき。菱ひし。髪かみ、多おほかる男をのこの、頭かしら、洗あらひて、乾ほす程ほど。栗くりの毬いが。 ご案内》『枕草子・目次』のページはこちら!!
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【枕草子・原文】第148段 清気なる男の、双六

清気きよげなる男をのこの、双六すごろくを、日ひ一日ひとひ、打うちて、猶なほ、飽あかぬにや、短みじかき燈とう台だいに、火ひを、明あかく掲あげて、敵かたきの賽さいを、請こひ責せめて、頓とみにも入いれねば、筒どうを、盤ばんの上うへに立たてて、待ま

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