原文で読むための枕草子

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【枕草子・原文】第50段<虫は>

【第50段】 虫むしは、鈴虫すずむし。松虫まつむし。機織はたおり。蟋蟀きりぎりす。蝶てふ。割殻われから。蜉蝣ひをむし。蛍ほたる。蓑虫みのむし、いと、哀あはれなり。鬼おにの生うみければ、親おやに似にて、此これも、恐おそろしき心地ここちぞ有あら
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【枕草子・原文】第84段 心地良気なる物

【第84段】心地ここち良よ気げなる物もの、卯杖うづゑの壽ことぶき。神楽かぐらの人長にんぢやう。池いけの蓮はちすの、村雨むらさめの遭あひたる。御ご霊りやう会ゑの馬むま長をさ。又また、御ご霊りやう会ゑの振幡ふりはた。 《ご案内》『枕草子・目次』
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【枕草子・原文】第71段 草の花は

【第71段】草くさの花はなは、撫子なでしこ、唐からのは、更さらなり。大和やまとのも、いと、めでたし。女郎花おみなへし。桔梗ききょう。菊きくの、所々ところどころ、移うつろひたる。刈萱かるかや。龍胆りんどうは、枝差えださしなども、難むつかし気げ
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【枕草子・原文】第324段 見苦しき物

【第324段】見苦みぐるしき物もの、衣きぬの背縫せぬひ、片寄かたよせて、着きたる人ひと。又また、仰領のけくび、したる人ひと。下した簾すだれ、汚きたな気げなる、上かん達だち部めの御み車くるま。例れいならぬ人ひとの前まへに、子こを、率ゐて行いき
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【枕草子を読む】第143段

【第143段】 徒然つれづれ、慰なぐさむる物もの、物語ものがたり。碁ご。双六すごろく。三みつ、四よつばかりなる児ちごの、物もの、をかしう言いふ。又また、いと小ちひさき児ちごの、物もの語がたりしたるが、笑ゑみなど、したる。果くだ物もの。男をと
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【枕草子を読む】第144段 取り所無き物

【第144段】取とり所ところ無なき物もの、容貌かたち憎気にくげに、心悪こころあしき人ひと。御み衣そ糄ひ糟めの、濡ぬれたる。此これ、いみじう悪わろき事こと、言いひたると、万よろずの人ひと、憎にくむなる事こととて、今いま、止やむべきにも有あらず

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