原文で読むための枕草子

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【枕草子・原文】第182段 中宮に初めて参りたる頃

中宮みやに、初はじめて参まゐりたる頃ころ、物ものの、恥はづかしき事こと、数かず知しらず、涙なみだも落おちぬべければ、夜よる々よる、参まゐりて、三さん尺じやくの御几帳みきちやうの後うしろに、候さぶらふに、絵ゑなど、取とり出いでて、見みせさせ給
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【枕草子・原文】第163段 疾く、懐しき物

【第163段】疾とく、懐ゆかしき物もの、巻染まきぞめ、斑濃むらご、括くくり物ものなど、染そめたる。人ひとの、子こ、生うみたる、男をとこ、女をんな、疾とく、聞きかまほし。良よき人ひとは、更さらなり。似非者えせもの、下種げすの際きはだに、聞きか
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【枕草子・原文】第二十段 清涼殿の丑寅の隅の

【第二十段】 清涼殿せいりやうでんの丑寅うしとらの隅すみの、北きたの隔へだてなる御み障子さうじには、荒海あらうみの形かた、生いきたる物ものどもの、恐おそろし気げなる、手て長なが・足あし長ながをぞ、描かかれたる。上うへの御局みつぼねの戸と、押
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【枕草子・原文】第九段 慶び奏するこそ

【第九段】慶よろこび奏そうするこそ、をかしけれ。後うしろを任まかせて、笏しやく取とりて、御お前まえの方かたに、向むかひて立たてるを。拝はいし、舞ぶ踏たふし、騒さわぐよ。 《ご案内》『枕草子・目次』のページはこちら!!
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【枕草子・原文】第八段 正月一日、三月三日は

【第八段】正月一日むつきついたち、三月やよい三日みかは、いと、麗うららかなる。五月さつき五日いつかは、曇くもり暮くらしたる。七月ふんづき七日なぬかは、曇くもり、夕ゆふ方がたは、晴はれたる空そらに、月つき、いと明あかく、星ほしの姿すがた、見み
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【枕草子・原文】第六段 大進生昌が家に

【第六段】 大進だいじん生昌なりまさが家いへに、中宮みやの出いでさせ給たまふに、東ひんがしの門かどは、四よつ足に為なして、其それより神輿みこしは、入いらせ給たまふ。北きたの門かどより、女房にょうぼうの車くるまども、陣屋ぢんやの居ゐねば、入い

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