【枕草子・原文】第86段 御仏名の翌朝、

御佛名おぶつみやう翌朝あした地獄繪ぢごくゑ御屏風みびやうぶわたして、中宮みやに、らんさせたてまつたまふ。いみじう忌々ゆゆことかぎし。(中宮定子)「これかし」とおほらる、(清少納言)「さらに、はべ」とて、忌々ゆゆさに、うへに、かく
あめいたりて、徒然つれづれなりとて、殿でんじやうびとうえつぼねして、御遊おほんあそび、り。みちかたせうごんいとめでたし済政なりまさきみさうこと行成ゆきなりふえ経房つねふさ中将ちゆうじやうさうふえなど、いとおもしろう、ひとわたり、あそびて、たるほどに、だいごん殿どのの、(藤原伊周)「こゑめて、ものがたりすることおそし」とことを、たまひしに、かくたりも、でて、(中宮たち)「つみは、おそろしけれど、なほものめでたきは、まじ」とて、わら。御こゑなどの、すぐたるにはど、をりの、ことさらに、つくたるさまなりなり。

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