【枕草子・原文】第111段 二月晦日

二月晦日きさらぎつごもりかぜいたきて、そらいみじくくろきに、ゆきすこし、たるほどくろに、主殿とのもずかさて(主殿司)「うして、さぶらふ」とへば、たるに(主殿司)「公任きんたふきみさいしやうちゆうじやう殿どのの」とるをれば、ふところがみに、ただ

(藤原公任)「すこはる心地ここちこそすれ」

るは、に、今日けふ気色けしきに、いとたるを(清少納言)「これ上句もとは、如何いかがべか」とおもわづら。(清)「誰々たれたれか」とへば(主殿司)「れ」とふに、みなづかしきなかに、さいしやうちゆうじやうの御いらへをば、如何いかがことしげに、、心こころひとつに、くるしきを、まへらんさせすれも、主上うへの、しまして、おほ殿とのもりたり主殿とのもづかさは「く」とふ。に、おそくさへは、どころければ(清)「ばれ」とて、

(清)「そらさむはなまがへてゆきに」

と、わななわなならせ(清)「如何いかがたまらむ」とおもふもわびびし。(清)「ことを、ばや」とおもそしられたらば、」とおぼゆるを、「としかたちゅうじやうなど、『なほ内侍ないしに、まうして、』と、さだたま」とばかりひやうすけちゆうじやうにてかたたま

《ご案内》『枕草子・目次』のページはこちら!!

You cannot copy content of this page

タイトルとURLをコピーしました