【枕草子・原文】第154段/胸、潰るる物、

むねつぶるるものくらむまる。もとゆひる。おやなどの、ここしうれいならしきなるして、なかなど、さわしきころよろづことおぼまたものちごの、いみじく乳母めのといだまで、ひさしうきたる。れいところなどにて、ことに、またいちじるからひとこゑたるは、ことわりひとなどの、うへなど、こそつぶるれ。いみじにくひとの、たるも、いみじこそれ。たるひとの、ふみの、おそき、ひとさへ、つぶる。おもひとふみたるも、またつぶる。

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